Claudeがスプレッドシートの数式まで入れてくれた
この記事の要点
Googleのドキュメントとスプレッドシートとスライドの中で使えるようになったClaudeを自社で試した
今週はClaudeがGoogleのドキュメントとスプレッドシートとスライドの中で使えるようになった話を取り上げます。発表の直後に自社のGoogle Workspaceへ入れて、3つのアプリで1回ずつ頼んでみました。公式の説明と手元で起きたことを並べて、何が確かめられて何がまだなのかを書きます。
発表された
- 何が出たか:Anthropicが10月6日に「Claude for Google Workspace」を公開ベータで出した。Googleドキュメントとスプレッドシートとスライドを開くと、ファイルの横にClaudeのサイドバーが出る。開いているファイルを読み、選んだ文章やセルを見て、その場で編集する(出典: Anthropic 発表記事・発表10月6日)
- 編集の止め方:既定は「編集前に確認」で、変更のたびに承認カードが出て、許可するまで書き換えない。「すべての編集を受け入れる」に切り替えると止まらずに進む(同じ出典)
- 入れ方:Google Workspace Marketplaceから入れて、ファイルの「拡張機能」から「Claude」を開く。管理者が組織全体に配ることもできる(同じ出典)
- 対象:日本語ヘルプはPro・Max・Team・Enterpriseのベータ版と書く。Googleアカウントは、Marketplaceのアプリを入れられるものが要る(出典: Anthropicヘルプ)
確かめた
自社のGoogle Workspace(Business Starter)とClaude Maxの組み合わせで、10月の初めに試しました。入れたのは私で、Claudeへのサインインも私が自分で行いました。使ったファイルはどれも、中身を作った検証用です。
ドキュメント:3段落の文書で2段落目を「半分の長さに短く」と日本語で頼みました。約20秒で提案カードが出て、元の文に取り消し線、新しい文に下線が付いた差分で見えます。「Apply all」を押すと約5秒で本文が置き換わり、「1 of 1 applied」と出ました。約120字が約80字になり、さらに縮める案も添えてありました。
スプレッドシート:3行の表の合計行に、合計の数式を頼みました。ここでは編集の前に「Permission required」というカードが出ます。選べるのは「Deny」「Always allow」「Allow once」の3つです。「Allow once」で通すと、B5に=SUM(B2:B4)で10、C5に=SUM(C2:C4)で475000が入りました。数式バーで中身まで確かめています。
スライド:1枚目のタイトルとサブタイトルの変更と、2枚目に箇条書きの追加を頼みました。出たのは「Claude wants to run a script」という権限カードで、中身は5つの手順です。許可すると2枚になり、テーマの色やフォントも整っていました。ところがその後にタイトル枠の高さを直す2回目のカードが出ました。1回の依頼でカードが2回出るので、途中で読まずに押す癖がつきそうです。
うまくいかなかったこと:スプレッドシートに日本語の見出しを私が自動操作で入れたら、文字が崩れました。Claudeの問題ではなく、入力の道具の都合です。見出しを英数字に変えて先へ進みました。サイドバーのボタンやカードの文言は英語のままで、Claudeの返答だけが日本語でした。
私の判断:権限カードの「Always allow」は押していません。ユーザーごとのボタンで、組織で統制する仕組みではないと見たからです。今回は3回とも「Allow once」にしました。1手ずつ確認する進め方が、この機能の一番の特徴だと感じています。
公式ヘルプを読み直して、手元では試していない制限も確認しました。
- Claudeが読めるのは開いているファイルだけで、Drive内の他のファイルは開けない
- Word・Excel・PowerPointのファイルは対象外で、Googleの形式に変換してから使う
- 1つの長い操作は最長6分で、Firefoxは非対応
- 編集はバージョン履歴に残り、元に戻せる
日本で使えるか
- 日本語での利用:動いた(日本語で頼んで日本語で返ってきた。画面の文言は英語)
- ヘルプ:日本語ページあり(地域の制限の記載は見当たらない)
- 他のプラン・他のGoogleアカウント:未確認(Business Starterより上のエディションと、管理者が配る形は試していない)
- ブラウザ:Chromeで確認(Edge・Safariは公式が対応と書く。Firefoxは非対応)
Google Workspaceには、もともとGeminiが組み込まれています。そこにClaudeが同じファイルのサイドバーへ加わる形です。同じ課題をGeminiにも頼んで並べる比較は、b-jamではまだしていません。Workspaceを使う会社にどちらが合うかは、今回の確認だけでは言えません。確かめられたのは、Claudeを選んだ場合も、承認カードで1手ずつ進められるということです。
Marketplaceのアプリは、多くの組織で管理者が既定でブロックしています。入れたいと思ったら、まず管理者に聞いてください。
発表された日と手元で動く日の差は、今回は小さく済みました。そのうえで、承認の出方や画面の言語は、触ってみて初めて分かる差でした。来週もこの視点で追っていきます。
出典・参考リンク
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