自己紹介|自分のSaaSがいまある環境でつくれた話
今井雄大・公開 ・いまある環境でできる
この記事の要点
イベントTechのSaaSを契約目前でやめた今井雄大が、b-jamを始めるまでの話。
私はもともと音響機器を設計するエンジニアでした。 それがいまはAIで会社の動く仕組みをつくる仕事をしています。 株式会社b-jam代表の今井雄大です。自分語りをさせていただきます。
この記事に書いてあること
- 音響設計から始まり、ずっと技術と事業の「翻訳者」をやってきた
- 自分のSaaSをPoC契約目前でやめた。いまある環境+AIでつくれてしまったから
- だからb-jamは「道具を増やさず、いまある環境で仕組みをつくる」会社になった
ずっと技術と事業の間にいた
私のキャリアは音響機器の設計から始まりました。ハードウェアのエンジニアです。
そこからWebのスタートアップに移ってビジネスサイドに回り、営業やマーケティングをやりました。技術のわかる人間が事業側にいると話が早い。その面白さを知りました。
次はビジネスフレームワークのSaaSを0から立ち上げました。企画からエンジニアリング以外のほぼ全部を経験しました。そのSaaS事業とさまざまなご縁に恵まれて大企業からスタートアップまで200件を超える新規事業やDXのプロジェクトに伴走してきました。ここは2018年から積み上げてきた実績です。
肩書はそのつど変わりました。でもやっていたことは1つです。技術と事業の間に立って、片方の言葉をもう片方に翻訳する。私はずっとその役でした。
自分でつくったSaaSを、進めない判断をした
2024年にb-jamをつくりました。最初にやろうとしていたのはイベント制作におけるドキュメンテーションとコミュニケーションの煩雑さの解消。ただ、全部盛りの機能で使いづらくなってしまったため、お金の管理(請求や見積、原価管理)SaaSです。PoCも実施して、契約するところまでいっていました。
ところが途中で手が止まりました。理由は2つあります。
1つは、独自のデータを持たない「UIだけのSaaS」の難しさです。これはAIで自分の仕事がどんどん変わっていく中で、痛いほど実感しました。
もう1つは、その痛感を裏づける出来事です。自分がつくったようなSaaSが、多くの企業がすでに使っているプラットフォームの仕組みとAIを組み合わせれば簡単につくれてしまう。実際につくれてしまったんです。
だから進めない判断をしました。
正直に言うと疲れていた
かっこよく「戦略的な撤退」と言いたいところですが、正直に言うと少し疲れていました。うまくいかなかったというより、そっちのほうが近い。
事業を進めるには熱量が要ります。イベントの領域でも、独自のSaaSをつくるよりAIをどう使うかのほうが顧客の役に立つと分かってしまって、では何の領域に一番情熱があるのかというと、そこまで尖ってもいませんでした。
ただAIだけは違いました。自分の仕事がみるみる変わっていく。道具というよりおもちゃみたいで、触っているだけで時間が溶けます(笑)。それならこの面白いやつを使い倒しながら、次の事業も探索してしまおう。そう決めました。
気づいたのは、最初の一歩に新しい道具は要らないこと
この遠回りで、大事なことに気づきました。
自分のSaaSが「あり物の仕組み+AI」で組めてしまったように、多くの会社がやりたいことも、たいていは新しい道具を買わなくても始められます。すでに契約しているMicrosoft 365のCopilotや、Google WorkspaceのGeminiの中に、その会社に合った仕組みをつくればいい。
音楽のジャムセッションと同じです。良い演奏をするのに新しい楽器を買い足す必要はない。いまある楽器で、その場に合わせて鳴らせばいい。
b-jamがいまやっているのはまさにこれです。新しいツールを増やすことではなく、いまある環境の中でAIで動く仕組みをつくる。最初の一歩のハードルを、できるだけ下げる。
語るだけでなく、自分でも事業をやっている
こういう仕事をしていると「伴走します」と言う人はたくさんいます。でも私は、自分でも手を動かして事業をやってきた側です。SaaSを0から立ち上げたのもそうですし、いまは自分の会社そのものを実験台にしています。
b-jamは社員が私1人の会社ですが、実務は16のAIエージェントが動かしています。人にすすめる前に、まず自分で回してみる。その実運営の記録は別の記事に書きました(→ [旗艦記事リンク])。
つくれる人間が伴走する。ここは私がこだわっているところです。
なぜ「ジャム」なのか
社名のジャムは、音楽のジャムセッションから来ています。
プレイヤーが集まって、その場の空気を感じながら即興で最高の演奏を生む。今ある楽器で勝負することもあれば、新しい楽器を足して幅を広げることもある。どちらが正解でもない。あなたの会社に合ったセッションを一緒に設計する。それがb-jamです。
「b」には5つの意味を込めました。
- belief(信念) — 会社の「やりたいこと」を信じて伴走する
- boost(加速) — AIで業務のパフォーマンスを引き上げる
- bridge(橋渡し) — ビジネスとテクノロジーの間を翻訳する
- buddy(相棒) — ベンダーでも外注でもない、共に走る相棒になる
- business(事業) — すべては事業の成果のために
bridgeの「翻訳する」は、私がずっとやってきたことそのものです。
これからのb-jam ― ビジネスをジャムろう。
私がb-jamで現在やりたいことは1つです。AIの情報格差をなくして、どんな会社も自社の環境のまま「動く仕組み」を手に入れられる状態をつくること。
詳しい人だけがAIの恩恵を受けるという時代を終わらせたい。特別なチームがなくてもいまある道具でちゃんと成果につながる。そこまで一緒に走ります。
遠回りしてつくるのを一度やめてたどりついた場所です。ビジネスをジャムろう。AIで動く仕組みをつくる。これが今井雄大とb-jamのいまです。
会社の中身、16のAIエージェントで実際にどう回しているかはこちらに書きました:[旗艦記事リンク]
「うちの環境でも動くのか」を相談したい方へ。b-jamは貴社の業務にAIで動く仕組みを埋め込む伴走をしています:https://b-jam.co.jp
あなたの会社なら、新しい道具を増やす前に、いまある環境で何をジャムしてみますか。よかったらコメントで教えてください。
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