「AIで何かしたい」の前に一番時間を取られている仕事をAIに聞き出してもらう
この記事の要点
配られたCopilotで何を頼むか決められないとき。「質問しながら棚卸しを手伝って」の1文で5つの軸の質問が始まり約10分で業務5つと優先順が出た。自社環境の記録。
要約 b-jam(今井雄大)が自社の Microsoft 365 Copilot(有償版)で、合成の人物を演じて業務の棚卸しを試しました。「質問しながら棚卸しを手伝って」と1文送ると Copilot が5つの軸で1問ずつ聞き、5業務に答え終えると優先順の A・B・C まで出しました。棚卸しの所要は約10分でした。この回は Copilot で試した記録で、時点は2026年8月です。
困りごと
会社から Copilot のアカウントが配られました。開くと入力欄が1つあるだけで、上司からは「AIで何かやってみて」と言われています。
何でも頼めると言われるほど、何を頼むかが決まりません。手が止まるのは能力の問題ではなく、やりたいことを言葉にする前に画面を開いているからだと考えています。
この回はやりたいことを自分で決めようとしない方法を書きます。AIに質問してもらい、こちらは答えるだけ。読み終えたら自分の業務を5つ書き出して最初に手を付ける1つを決められます。
試したこと
b-jam が2026年8月に、自社の Microsoft 365 Copilot(有償版・b-jam の契約環境)で試しました。演じた人物は合成で、中小製造業の経理・購買事務という設定。実在の人物ではありません。
最初に打った文はこの1つだけです。
仕事のどこをAIに手伝ってもらえるか、質問しながら一緒に棚卸しを手伝って
Copilot は次の順で動きました。
- 棚卸しの型として業務名・頻度・かかる時間・面倒度・AI活用余地の5つの軸を自分で出しました
- 質問は1問ずつでした
- 5つの業務に答え終えると、面倒度とAI活用度を星で示した業務カードの一覧が出ました
- カードをもとにA・B・Cの優先順が付き、削減できる余地として「2〜4割」という見積もりが付きました
- 「次回別チャットで相談したいので短くまとめて」と頼むと、持ち運び用の要約を作りました
棚卸しの部分にかかった時間は約10分でした。同じ日の実験全体は約80分で、残りは別の確認に使いました。
うまくいかなかった点も2つありました。1つ目は同じ日に別の依頼(毎月の集計表づくりの相談)で個人用設定の3つ(カスタム指示・保存されたメモリ・チャット履歴)を切ってみたときです。質問が1問ずつではなく5〜6ブロックまとめて出ました。棚卸しの1文をその状態で打ち直してはいませんが、1問ずつ聞かれたのは履歴の設定が効いていたからだと考えています。2つ目は別人を演じているのに Copilot が「今井さんの過去の話だと」と私の履歴を持ち出したことです。履歴が効く環境では質問の出方も内容も人によって変わります。
できた・できなかった
| 試した環境 | やったこと | 結果 | 条件 |
|---|---|---|---|
| Copilot | 上の1文だけを送る | 5つの軸を自分で出し、1問ずつ質問 | Microsoft 365 Copilot 有償版・履歴あり・2026年8月 |
| Copilot | 5つの業務に答える | 業務カード一覧とA・B・Cの優先順が出力。削減余地は2〜4割と提示(Copilotの見積もりで実績ではない) | 同上 |
| Copilot | 次回用に短くまとめてと頼む | 別チャットに持ち込める要約を生成 | 同上 |
| Copilot | 別の依頼(毎月の集計表づくりの相談)で個人用設定の3つを切る | 質問が5〜6ブロックまとめて出力。棚卸しの1文はこの状態で打ち直していない | カスタム指示・保存されたメモリ・チャット履歴を切った状態・2026年8月 |
この条件で確かめられたのは1文で棚卸しが始まるところまでです。試したのは合成の人物1名で1回ずつなので、誰でも同じ出方をするとは言えません。
画面についても書いておきます。その後 Copilot の画面は新しくなりました。同じ1文を新しい画面で打ち直してはいないため、入力欄の位置や見た目は皆さんの画面と違うかもしれません。
自社で試す1手
所要の目安は10分です。必要なのは自分の仕事の知識だけで、ファイルは要りません。
- チャットを新しく開き、入力欄に上の1文をそのまま打って送ります
- Copilot の質問に1問ずつ答えます。聞かれるのは業務名・頻度・かかる時間・面倒度・AIでできそうかです。5つの業務に答え終えるまで続けてください
- 出てきた業務カードと優先順を見てAの業務から最初に手を付ける1つを決めます。Aが複数あれば、来週いちばん着手しやすいものを選んでください。決めるのは自分でかまいません
- 「次回別チャットで相談したいので短くまとめて」と頼み、出てきた要約をメモに貼って残します
質問への答え方に迷ったら、次のように短く書いてください。これは説明用の作例で、Copilot の出力の記録ではありません。
月末の請求書の突き合わせ。月に1回。3時間くらい。面倒度は高い。AIでできるかは分からない。
質問が一度に何個も来たときは、数を絞るよう頼んでみてください。ただし、この棚卸しの1文に「1問ずつ」を足した形は試していません。
守りの一言
Copilot が示す「2〜4割」は見積もりで、実績ではありません。社内で話すときは「見込み」と書き、最初の1業務を実際にやった時間で置き換えてください。
シリーズ「アカウントだけ配られた人の4つの問い」の第1問の1本目です。次は棚卸しした5つから最初の1つを選ぶ基準を書きます。
最初の1業務を自社の環境で一緒に決めたい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。
出典・参考リンク
- Microsoft 365 Copilot の料金とプラン(Microsoft 公式)(2026年11月1日確認)
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