Microsoft 365 Copilot 職種: 総務・人事

Copilotでうまくいった頼み方はエージェントにして毎回貼らないようにしましょう

今井雄大 公開
この記事の要点

うまくいった頼み方と社内規程FAQをCopilotのエージェントに入れ、問い合わせだけを貼って回答案を出す手順。毎回貼る版との手間と答えの違い、作った直後に確かめる共有範囲とナレッジの既定を載せます。

要約 うまくいった頼み方は、Copilot のエージェントに入れておけば毎回貼らずに済みます。b-jam の Microsoft 365 Copilot で、貼る版(7回の送信で1,128字)と同じ内容をエージェントにして試しました。エージェントには問い合わせ5件を貼るだけの1回207字で、答えは貼る版と同じ水準でした。作った直後に確かめる共有範囲とナレッジの既定も載せます。

毎回貼る頼み方はエージェントの指示に入れましょう

社内の問い合わせに規程FAQで答える頼み方は、前の記事(社内の問い合わせには規程FAQを根拠にCopilotで回答案を作りましょう)に書きました。うまくいくのですが、使うたびに3段の文面を貼り直して、質問に5回答えて、最後にOKと返します。

b-jam で同じ作業を数えると、7回の送信で合計1,128字でした。初回に文面とFAQで1,033字、台本の答えが95字です。うまくいった頼み方を毎回打つのは、答えが決まっている作業ほどもったいなく感じます。

そこで同じ頼み方をCopilot のエージェントの指示に入れました。エージェントは決まった役割と資料を覚えた専用の窓口のようなものです。2026年11月3日に、b-jam の Microsoft 365 Copilot の画面(モデルの表示は「自動」)で作りました。規程FAQ8項目と問い合わせ5件は、前の記事と同じ合成の資料です。

指示には役割と守ることと規程を入れます

作る場所はCopilot の画面左の「プラグイン」から開く「新しいエージェント」でした。公式の説明ではAgent Builder の入口は microsoft365.com/chat、office.com/chat、Teams のデスクトップとウェブです。モバイルでは使えません。

画面は説明から作る入口と項目を直接埋める「構成」のタブに分かれています。私は「構成」に切り替えて、名前、説明、指示を入れました。指示は次の文面です。貼る版から、質問させる段を外しました。読み手と期限と形を先に指示へ固定したからです。

プロンプト
あなたは総務部の担当者を手伝うアシスタントです。社員から届いた問い合わせに、下の「社内規程FAQ」だけを根拠にして回答案を作ります。

守ること
・問い合わせ1件ごとに、宛先、回答案、根拠のFAQ番号を書いてください。
・回答案は丁寧語で、1件3文以内にしてください。
・FAQに書いていないことは作らないでください。FAQに記載がない問い合わせには「FAQに記載がありません」と書き、手続きや期限、部署名、内線番号を補わないでください。
・FAQに無い例外(上長が認めれば可、など)を書かないでください。
・数字と日付はFAQと問い合わせから取り、資料にない数字は作らないでください。計算した場合は式を添えてください。
・社内の他の文書やWebは使わず、このFAQだけを根拠にしてください。
・最後に、総務担当が確認すべき点を3つ挙げてください。

社内規程FAQ(総務部・抜粋)
【ここに規程FAQを貼る】

ほかのプロンプトを見る

最後の【ここに規程FAQを貼る】に、自分の部署の規程の抜粋を入れます。最初は架空の数字で作ってください。

私は規程FAQをナレッジのファイルでなく指示の本文に入れました。端末のファイルを選ぶ画面を避けたかったからです。OneDrive のファイルをナレッジに指定する方法は、試していません。指示は規程を含めて744字になりました。

呼ぶときは問い合わせだけを貼りましょう

作ったエージェントのチャットに、問い合わせ5件だけを貼りました。207字です。送信から30秒以内に回答案が出て、往復は1回でした。エージェントからの質問はありません。

貼る版との並べ方は次のとおりです。どちらも1回ずつ試した結果です。

見るところ エージェント 毎回貼る版
送った文字数 1回で207字 7回で合計1,128字
規程どおりに答えた問い合わせ 4件のうち4件 4件のうち4件
根拠のFAQ番号 4件とも付いた 4件とも付いた
FAQに無い問い合わせ(育児休業) 「FAQに記載がありません」 「項目がない」と答えた
FAQにない数字 0 0

入力の手間は初回に指示の744字を作る分を足しても、2回目以降は207字で済みます。答えの質は貼る版と同じ水準でした。

違いも2つありました。貼る版は根拠にFAQの原文を引用しましたが、エージェントは番号だけです。もう1つは問い合わせが聞いていない期限を足したことです。交通費の問い合わせに精算の締め日を、在宅勤務の問い合わせに申請の期限を添えました。どちらもFAQに書いてある内容です。聞かれていないことまで答えるかは、指示に「聞かれたことだけ答える」と足せば変えられると思いますが、そこは試していません。

作るときに確かめる設定を見ましょう

エージェントは作って終わりでなく、作るときに確かめる点がいくつかあります。b-jam の画面で見たものを順に並べます。

1つ目は共有です。作成が終わると「このエージェントは現在非公開で、あなたのみが利用できます」と出ました。この案内に「共有」のボタンが並んでいます。私は押していません。社内に配るときはこの共有の範囲を決めてから押します。公式の説明ではSharePoint のファイルをナレッジにしたエージェントを全社に共有する場合は、ファイルの権限を手で整える必要があります。自動で整うのは特定のセキュリティグループに共有するときだけです。

2つ目はナレッジの既定です。「ナレッジ」の欄を見ると業務コンテンツの検索は既定で、クラウドのファイル、Outlook、Teams、Web 検索がオンでした。「すべて検索」の表示で、Copilot コネクタだけがオフです。初めて作成画面を開いたときのお知らせにも、エージェントは Copilot がアクセスできる情報すべてに触れる、と書かれていました。

規程だけを根拠にしたいときは、指示に「このFAQだけを根拠にしてください」と書きました。実際の回答案には社内の文書やWebの引用は出ませんでした。ただし、トグルをオフにした場合との差は試していません。会社の管理者が Web 検索を止めている場合は、公式の説明で、管理者の設定が画面のトグルより優先されると書かれています。

3つ目は自分の会社で作れるかです。公式の説明ではAgent Builder と足せる機能は、テナントに割り当てられたライセンスで決まります。管理者が Agent Builder を使えなくしていることもあります。作成画面が出ないときは、情報システム部門に確かめてください。

回答案は送る前に総務が見ましょう

試したのは1回です。別のFAQや問い合わせでは、違う結果が出ることがあります。別の人からエージェントがどう見えるかも、確かめていません。

送る前に見るのは貼る版と同じです。根拠のFAQ番号の文と回答案の数字や期限を見比べてください。育児休業のように「記載なし」で終わった問い合わせは、聞き先を総務が足します。エージェントが最後に出す確認点3つ(事前申請の期限、例外規定の有無、育児休業)は、そのまま総務の確認リストになります。

規程が変わったときは指示の本文を直します。規程を指示に入れたので、直し忘れると古い規程で答えます。規程の改定日と指示を直す担当を決めておくと安心です。


試して消すところまでの手順は、この記事の「自社で試す1手」にまとめてあります。自社の規程に合わせたエージェントを一緒に作りたい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。

Gemini for Google Workspace をお使いの方は、社内の問い合わせには規程FAQを根拠にGeminiで回答案を作りましょうへ。

b-jam 自身は Claude で会社を回していますが、この記事は、配られた Copilot の画面で確かめたことだけを書きました。

出典・参考リンク

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