Microsoft 365 Copilot 職種: 経理

請求書と発注書のずれはCopilotに一覧にしてもらいましょう

今井雄大 公開
この記事の要点

発注書と請求書を1つのExcelにしてCopilotに添付し、数量・単価・金額のずれと、片方にしかない行を、セルの位置つきの一覧で出させる頼み方。支払の前に確かめる3か所と貼る文面を載せます。

要約 発注書と請求書を1つのExcelにして Copilot に添付し、ずれを種類ごとの行で一覧にさせる頼み方です。b-jam の自社テナントで、各20行の合成データに仕込んだ8件のずれは、8件とも一覧に出ました。ずれのない13組は一覧に入らず、値の誤りもありませんでした。貼る文面を載せます。

発注書と請求書を1つのExcelにして添付しましょう

支払の前に、請求書の数量と単価が発注書と合っているかを見る。件数が多い月は、目が行を滑ります。数量が10個違うだけなら、金額もその分違うので、金額だけ見ても気づけません。

Copilot に Excel を添付して、ずれの一覧を頼みます。用意するのは、シート「発注書」と「請求書」が入った1つのExcelです。b-jam の試行では、発注書の列は発注No・発注日・品目・数量・単価・金額、請求書の列は請求No・発注No・品目・数量・単価・金額で、各20行でした。実際の取引先名や金額は入れず、合成の数字で作ってください。

先に質問させる型は「Copilotには作業の前に質問させましょう」と同じです。ここでは資料の行が「添付したExcel」になります。

貼る文面は1通です

質問、ゴールの確認、OKのあとの作業という3段の文面です。送るときに、Excelを添付します。

プロンプト
発注書と請求書を突き合わせて、ずれを見つける作業を手伝ってください。
先に作業せず、次の順で進めてください。

手順1 質問
・私に1問ずつ質問してください。全部で5問以内です。
・聞く順は、目的、使う資料、出来上がりの形、守る決まり、読み手と期限です。
・私が「わからない」「おまかせ」と答えたら、あなたの案を示して次へ進んでください。

手順2 ゴールの確認
・質問が終わったら、目的、入力、出力、守ること、確認方法を3〜5行でまとめてください。
・私が「OK」と返すまで、作業を始めないでください。

手順3 作業
・OKの後で作業してください。
・数字と固有名は、元の資料のどこから取ったかを添えてください。資料にない数字は作らないでください。
・最後に、私が確認すべき点を3つ挙げてください。
・合計、割合、日付の言い換えは、計算式か根拠を添えてください。
・資料にない日付や数字に置き換えないでください。

使う資料: 添付したExcel(シート「発注書」と「請求書」)

ほかのプロンプトを見る

質問への答えは短くて構いません。b-jam の試行では、目的は「支払の前に、請求書と発注書のずれをすべて見つけたい」、使う資料は「添付したExcelだけ」、形は「ずれの一覧表で、請求No・発注No・ずれの種類・発注側の値・請求側の値を並べてほしい」、読み手と期限は「経理課長に今週の金曜までに確認してもらう」でした。守る決まりは「わからない」と答えました。

「わからない」と答えるとずれの見方をCopilotが決めてくれます

2026年11月3日に、b-jam の Microsoft 365 Copilot のチャット画面で試しました。モデルの表示は「自動」です。質問は5問で、「OK」と返すまで一覧は出ませんでした。

守る決まりに「わからない」と答えると、Copilot はずれの見方の案を出しました。内容は次の4つです。

  • 発注Noの対応があるかを見る
  • 品目・数量・単価・金額が一致するかを見る
  • 数量×単価と、記載された金額が一致するかを見る
  • 複数のずれがある組は、ずれの種類ごとに別の行にする

この案がそのまま一覧の作りになりました。決まりが思いつかないときは、「わからない」と答えて案をもらう使い方が合います。

ずれは種類ごとの別の行でセルの位置つきで出ます

一覧は8件の明細に12行で出ました。たとえば数量が80個から90個になっていた組は、「数量不一致」と「金額不一致」の2行になり、発注側の値と請求側の値が並びます。各行の値の横には、「発注書 D4」「請求書 F14」のようにセルの位置が付きました。

各20行のデータには、次の8件を仕込んでありました。数量違い2件、単価違い2件、金額の計算違い2件、請求のない発注1件、発注のない請求1件です。結果は次のとおりです。

  • 仕込んだ8件は、8件とも一覧に出ました
  • ずれのない13組は、一覧に出ませんでした
  • 一覧の12行の値を、元のセルと1つずつ突き合わせて、違いは0でした。請求書が1行少ないぶん行の位置がずれる組でも、発注書の行と請求書の行の位置が正しく書かれていました

ただし、試したのは1回です。ほかのデータでは違う結果が出る可能性があります。

請求書の中の計算違いも拾います

仕込んだ金額の計算違いは、請求書の中で数量×単価が金額と合わない行です。たとえば150個×2,200円は330,000円ですが、請求書には331,000円とありました。

Copilot は発注書との差として一覧に出したうえで、数量×単価の確認を7組ぶん、式つきで別に載せました。そこに「請求書の中でも1,000円の計算の不一致があります」と書かれた行が2組ありました。仕込んだ2件のことです。数量違いと単価違いの組は、請求書の中では計算が合っています。金額だけ見ても気づけないので、発注書との突き合わせが要ります。

支払の前に3か所だけ自分で確かめましょう

Copilot が最後に挙げた「経理課長に確認してもらうべき3点」が、そのまま確認の入口になります。b-jam の回では、次の3つでした。

  • 請求のない発注があるとき、請求されていない理由が、未納なのか請求漏れなのか翌月請求なのか
  • 発注のない請求があるとき、その請求を支払の対象にしてよいか
  • 金額の計算違いがあるとき、請求金額の訂正が必要か

一覧の中で支払を止める行を決めるのは、経理の担当者です。Copilot の一覧は、確かめる場所を絞る道具です。セルの位置が付いているので、ずれた行だけを元のExcelで開いて見られます。

もう1つ、気づいたことがあります。読み手と期限に「今週の金曜まで」と答えたところ、ゴールの確認の中で日付に言い換えられていました。文面に「資料にない日付や数字に置き換えないでください」と書いてあっても、起きることがあります。自分のカレンダーと合っているかを見てください。


数字を画面で確かめる方法は「毎月の集計表はCopilotに1文で頼めます」にも書きました。

自社の帳票に合わせた頼み方を一緒に作りたい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。

Gemini for Google Workspace をお使いの方は、Geminiには作業の前に質問させて数字は式で確かめましょうへ。

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