要約 更新情報(リリースノート)を貼ると、Gemini がお客様向けのお知らせに書き直します。Gemini for Google Workspace(Business Standard)の思考モードで、合成のリリースノート(5項目)を使い、一度に頼む文面と先に質問させる文面を1回ずつ試しました。日付・対象のプラン・料金は2回とも原文どおりでした。一方で原文にない事柄が一度に頼んだ回に6件、先に質問させた回に2件入りました。「税込等の規定に準ずる」のように料金に足されたものもあります。
更新情報を貼ってお客様向けのお知らせを頼みましょう
製品の更新情報は開発側の言葉で書かれています。お客様向けに書き直すとき、日付や対象のプランが原文から外れたり、原文にない約束が足されたりすると、問い合わせが増えます。
試したのは Gemini アプリ(gemini.google.com)の思考モードです。b-jam の Business Starter は、この時間帯は思考モードの上限に達していたため、別の Workspace アカウント(Business Standard)の思考モードで試しました。画面のモデル表示は全応答で「思考モード」でした。Business Starter の結果は確かめていません。
2026年11月3日に合成のリリースノートを貼りました。架空の予約管理サービスのv4.2で、5つの項目を入れています。
- 予約リマインドのSMS送信(プロプランのみ・11月10日から・初期設定は無効・1通3円)
- 予約カレンダーのモバイル表示の刷新(全プラン・11月17日から段階的に・12月上旬までに全員へ届く予定)
- APIのレート制限の引き上げ(60から120リクエスト)とWebhookの再送回数(3から5回)。11月10日から
- 2要素認証の必須化(2027年春の予定・日付は未定)
- 旧管理画面の提供終了(12月15日)
一度に頼む文面は次のとおりです。
目的: 下のリリースノートを、お客様向けのお知らせ1枚に書き直したいです。
文脈: 私は予約管理サービスのカスタマーサポート担当です。読み手は美容室や整体院のオーナーで、ITに詳しくありません。お知らせは11月10日に出します。
期待: 何が変わるか、もう使えるのか・これからなのか、お店の仕事がどう変わるかが、1回読んで分かるお知らせにしてください。日付、対象のプラン、料金はリリースノートのとおりに書いてください。
出典: 下のリリースノートだけを使ってください。
【ここにリリースノートを貼る】先に質問させる3段の文面は「Geminiには作業の前に質問させて数字は式で確かめましょう」と同じです。1行目の業務と最後の資料の行だけを替えました。質問への答えでは守る決まりとして、日付・対象のプラン・料金はリリースノートのとおりに書くこと、決まっていないことは予定と書くこと、専門用語は使わないか使うなら一言で説明することを伝えました。
日付と対象のプランと料金は原文と1つずつ照らしましょう
原文から残すべき事実を12項目に分けて数えました。対象のプラン、日付(11月10日・11月17日から・12月上旬までに・12月15日・2027年春)、設定が要ること、料金(1通3円・月末締め)、数字の変更(60から120・3から5回)です。
2回とも12項目すべてが原文どおりで、抜けも誤りも0でした。5項目の分け方も合っていました。2要素認証は2回とも「予定」と書かれ、日付も作りませんでした。
原文にない事柄は行ごとに探しましょう
事実が合っていても足された言葉があります。お知らせの全行を原文と照らして、原文にない機能・日付・金額・対象・手順を探しました。
一度に頼んだ回は6件ありました。
- 料金に「税込等の規定に準ずる」を足した
- SMSを「自動送信」と書いた
- カレンダーの対象に「タブレット」を足した
- 「特別な設定は不要です」を足した
- 「自動で切り替わります」を足した
- API の項目に「本日より自動適用」と書いた
料金の足しはお客様が税の扱いを誤解する元になります。原文は1通3円としか書いておらず、税込かどうかは分かりません。
効果の言い方も足されていました。「メールを見落としがちなお客様への来店案内がスムーズに」「通信安定性を強化」「不正アクセスから顧客情報や予約データを守る」です。旧管理画面の終了には原文にない「お早めに新しい管理画面への移行・操作のご確認をお願いいたします」という依頼も入りました。
先に質問させた回は2件でした。SMSを「自動送信」と書いたことと、旧管理画面の対象を「ご利用中のすべてのアカウント」と書いたことです。「予約忘れを防ぐため」という目的の一言も足されています。
この2回の差は頼む文に「資料にない数字は作らないでください」が入っていた回と、入っていなかった回の差でもあります。1回ずつの試行でこの一文の有無が原因とは言い切れません。ただ原文にない事柄を足されたくないなら、頼む文に書く価値はあります。
現在形と過去形が提供日とずれていないか見ましょう
先に質問させた回はカレンダーの節で「カレンダー表示を改善しました」と過去形で書きました。原文は11月17日から段階的に届き、12月上旬までに全員へ届く予定です。お知らせを出す11月10日には、まだ使えません。節の別の行には「11月17日から段階的にロールアウト」と書いてあり、本文と食い違っていました。
一度に頼んだ回はカレンダーの節を「これから順次切り替わる機能」の見出しにまとめ、現在形と未来の言い方を使い分けていました。
日付が合っていても動詞の時制で「もう使える」に見えることがあります。お知らせの各行を動詞の時制と提供日で照らします。
お客様に出す前に出典と根拠の節を消しましょう
先に質問させた回は各項目の下に〔出典・根拠〕の節を付けていました。本文は1,014字ですが節を含めると1,621字になります。1枚に収めるつもりなら、節は出す前に消します。一度に頼んだ回のお知らせは節がなく1,392字でした。
専門語は10語(SMS・テナント・従量課金・レスポンシブ・ロールアウト・API・レート制限・リクエスト・Webhook・2要素認証)で数えました。説明なしで残ったのはどちらの回も従量課金とリクエストの2語でした。
Webhookは一度に頼んだ回が「自動通知の再試行回数」、先に質問させた回が「Webhook(自動通知)」と言い換えました。この言い換えが自社の製品で意味を変えていないかは、自分で確かめます。
先に質問させた回の最後に Gemini は確認点を3つ挙げました。SMSを使うには通知設定で有効にする必要があるので設定画面への案内が要るか、API の項目はつないでいないお客様には関係がないので「ご対応不要」の一言を足すか、旧管理画面の終了に向けて個別に通知するか、です。送る前に自分でも見る入口になります。
質問させてから作業させる型は「Geminiには作業の前に質問させて数字は式で確かめましょう」に書きました。
自社の更新のお知らせに合わせた頼み方を一緒に作りたい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。
Microsoft 365 Copilot をお使いの方は、Copilotで更新情報をお客様向けのお知らせに書き直し日付と対象を原文と照らしましょうへ。
この業務の出どころ b-jam では、この業務を日常に Claude で回しています。同じ作業を Gemini で再現できるか、合成の更新情報で試しました。



